目次
地上に太陽を作り出す!
- 核融合で10月に大成果
- 核融合実験装置でプラズマを作り出すことに初めて成功した
- これは未来永劫、エネルギー問題を解決するかもしれない大きな一歩
- 海水を原料に発電する
- この実験は地上に太陽を作り出して、そのエネルギーで発電をしようという考え
核融合のメカニズム
- 重水素と三重水素を高速でぶつけると中性子とヘリウムが出てくる
- このエネルギーを取り出して発電に利用する
- 発電量は水素1gから石油8t分に相当
- 太陽が長く光っている理由が核融合
- だから「地上に太陽を作る」と例えたそう
エネルギー問題を解決できるとは?
- 重水素と三重水素を使うので化石燃料を全く使わない
- だから温室効果ガスが出ない
- さらに重水素と三重水素は海水の中に一定数存在しているので無尽蔵に得られる
- 「核」とつくが、原発の核分裂と比べて放射性廃棄物の毒性は数百分の1で毒性が減るのも早い
核融合とプラズマにどのような関係が?
- プラズマ生成は核融合反応の準備段階
プラズマとは?
- 個体→液体→気体の先で発生
- 水でいうと1万℃などの高温状態にすると原子核の中にある電子とイオンがバラバラに動く状態になる
- これがプラズマ状態
- 重水素と三重水素の場合は1億℃以上に加熱しないといけない
プラズマの例
- 稲妻
- オーロラ
- 蛍光灯の放電
1億℃ってどうやって作り出すの?
- 身近なものでいうと電子レンジと同じ仕組みで加熱している
- 高周波加熱装置「ジャイロトロン」で電子を加熱しプラズマの温度を2億℃まで上げる
- コンビニの電子レンジで1キロワットぐらいだが、ジャイロトロンはその5000倍から1万倍
核融合実験の成功の秘訣
- 高温
→ぶつかるためにはある程度のスピードが必要 - 密度
→密度が高いということは衝突する回数が多い - 閉じ込め時間
→閉じ込め時間を長くすることが必要
実現はいつごろ?
- 現在の国の計画では2035年に発電所建設を判断する予定
- そこから装置を作り出すと2050年ごろに発電開始
地球外生命体が太陽系に!?
あのエンケラドスで生命の鍵!
- エンケラドスとは、土星の衛星のこと
- そのエンケラドスの氷の表面から光の筋が見える
- その光の筋は氷の割れ目から噴き出す水蒸気だった
- これは氷の下に海があることを示している
- この水蒸気は毎秒300リットルだそう
- この発見により、生命誕生の条件である
●液体の水
●地熱エネルギー
●有機物
が存在するとみられる
そのエンケラドスから今年6月に見つかったものとは?
- エンケラドスの氷の表面から噴き出す水蒸気を調べると生命誕生の鍵であるリン酸が見つかった
- リン酸はミネラルの一種で細胞膜の主成分
- DNAのつなぎ目にリン酸が使われている
- このつなぎ目であるリン酸があるから遺伝情報を保持できる
- リン酸は遺伝子の材料として欠かせない物質
- そんな地球上の生命に欠かせない成分がエンケラドスにあった
地球の海に比べエンケラドスにはリン酸が数千~数万倍あるという見積がある
- 太古の地球の海の状態がエンケラドスの海と非常に似ている
- 両者ともアルカリ性が非常に強い海
- 今回の発見によりエンケラドスにはリン酸を使った細胞膜と遺伝子をもつ地球の生物に近い生命体がいる可能性がある
最初に見つかるとすれば微生物
- 生命誕生に太陽は必要ないの?
- エネルギーが注入されればいいので、必ずしも必要ない
- 地球の場合は太陽の光をもとにしている
- ただ、地球でも海底にいる生物は地熱エネルギーからエネルギーを得ている
頭の中がまる見え!
AIが心をのぞく!?
- 脳活動から見た画像を再現する技術
- 被験者が何を見ていたのかというのを約80%の精度で解析して再現できた
- fMRIで見た脳の活動から、見ている画像がどんなものかをAIが分析・文章化
- その文章化したものを画像生成AIに命令した
この実験ではある画像を見ている被験者の脳活動をfMRIを使ってスキャンし、過去のサンプルデータを参考にして被験者が見ている画像をコンピュータが予測し、画像生成AIが再現した
人間が画像を認識する仕組み
- 目で見る
- それを初期視覚野という脳の部位で輪郭・色・形などを認識
- さらに高次視覚野で「見たものは何か?」という意味を認識
過去のサンプルデータについて
- fMRIでサンプルデータをとるといっても個人差があるので、一人の人間がfMRIで40時間、3万枚の画像をサンプリングする必要がある
別の方法で他人の頭をのぞく研究
- 脳活動から頭の中身を文章化する画期的システムだが、さらに別の方法で他人の頭をのぞく研究も
- それは、頭の中で考えただけでも再現できる技術
- 想像するだけで画像を表示する技術の開発が行われている
- この技術はMRIではなく、頭蓋内電極を使っている
- 一度、写真を見ているときの頭蓋内の脳波を取得
- 疾患がある人は治療目的で脳に直接電極をはっているのでその人に協力してもらった
- その人に、画像を見せて、そのあとにさっき見た画像を思い出してもらう
- そのときの脳波の情報から何を思い出したのかを解析
- 約70%の精度で画像を推定できる
- 今の段階ではいくつかの選択肢から正解を出せるぐらいだが、この技術が進めば頭の中の情報を他人に伝えられるかもしれない
将来的には、脳を電極で活性化すれば言葉や画像にすることなく脳の信号から内容を読み解いて相手に伝わるので「しゃべらない世界」が来るかもしれない
東大の脳科学者2人が語る!走馬灯の正体と生と死の新発見
- 走馬灯について、今年5月に衝撃的な論文が発表された
- 人が死にゆく過程で脳波計測をした
- 治療で脳波計測中に亡くなった患者のデータを解析
- 死の直前に脳で夢のようなものを見ているのがわかった
- 人工呼吸器を外して、死ぬ5分前になると、昏睡状態だった患者の脳波が意識があるときや夢を見ているような脳活動が見られた
- まさにこの時が走馬灯を見ている瞬間だと考えられる
走馬灯の時間は?
- せいぜい数十秒
走馬灯は死後の世界の正体?
- 睡眠中のマウスの脳活動をはかった実験では記憶が脳内で高速再生されていることが明らかになった
- 走馬灯の場合でも記憶を高速再生し、数十秒でも、体感として20年近くを振り返っている可能性がある
ショウジョウバエでの研究
- 仲間が死んだときだけ活動する脳部位がある
- 他者の死を認識していると、寿命が短くなる
- ストレスで老化がすすむ
- 5-HT2Aを強引に活性化させるとショウジョウバエは早死にするそう
- 死体をそばにおいてショウジョウバエがずっと死を感じ続けている状態で実験した
- セロトニンの受容体である5-HT2Aが活発に活動していた
- セロトニンの中でも、幸せを感じるときに感じるセロトニンもあれば、ストレス状態のときに感じるセロトニンもあるそう
仲間かどうかは認識している?
- 「同種の死」だと早死にしたが、「違う種の死」だと5-HT2Aが活性化しなかった
- だから「仲間の死」が重要な意味を持っていると考えられる
以上です。ここまで読んでくださりありがとうございました。
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